朝9時40分のユーロスターにてノンストップでフィレンツェからローマへ移動。11時半頃にローマのホテルへ着くと、幸いなことに部屋に入ることができた。
一時間休憩し、希望の方とお散歩へ。
今日はローマで何も予定を入れていない休日。
サンタ・マリア・デリ・アンジェリ教会では「神のような男・ガリレオ」という展示をやっていてなかなか興味深かった(これもまた別の機会に)。
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ミツコシちかくにいる時、日本からカラヴァッジョ展の入場券手配をお願いしておいた方から電話がかかってきた。
(あまり)並ばずに入場できるチケットの申し込み控えを渡したいとのこと。これは幸い。
今回のローマでのカラヴァッジョ展、これだけのカラヴァッジョコレクションはなかなか集まらないからかなりの人気である。ネット販売の予約チケットも売り切れが多いし、会場の外はいつも行列が出来ている。
手配していただいた入場券は時間予約ではなく、観光バスとタイアップして出来ている「カラヴァッジョ・カード」。展覧会と乗り降り自由の観光バスの券を組み合わせて20ユーロなら価値があるか。
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ミツコシから歩いて会場のクイリナーレ宮殿へ向かう。
途中、四つの噴水通りにあるボロミーニの教会と、ベルニーニの手になるサンタンドレア教会も中に入ってみる。同じバロック時代に生きた二人の違う才能をはっきり感じることが出来る空間だ。
※これについてもまた別の機会に。
展覧会場のクイリナーレ宮殿前には案の定列が出来ていたが、我々は5分ほどで中へ入ることができた。
チケットオフィスやショップのある地上階から展示のある階へ上がっていく階段に写真のような看板がある。ずいぶん暗い会場のように見えますが、そう、その通り。
全部で三十点ほどの出展で、今まで見たこともあるものも多数あったが、光の当て方がこれまでとずいぶんちがっていて面白い。
美術館というと白い壁に自然光で、というイメージがあるかもしれないが、カラヴァッジォ作品をそんな展示にしてしまうと、お化け屋敷の外でお化けを見るようなもの(言いすぎ)。
多くは劇場的なシーンを切り取って見せているカラヴァッジョ作品には、今回のように黄色い光を画面上の光源から当てるのがよい。
これは分かっていても今までの展覧会ではなされていなかった。
作品によってはごくななめすれすれから光が当てられていて、額縁の影が長くのびていた。
細部の描かれ方にもあらためて感嘆。
それから、リアルに描くことと見えるままに描くことは実は全然違う事なのだとよくわかった。カラヴァッジョはあくまでも前者に属する。
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18時にホテルに戻り一時間休憩。
19時より以前紹介していただいて気に入っているレストランへ。
前菜、アスパラも含めて各種。ワインにチーズ。
最後にフィレンツェ風ビフテキを皆で分ける。これまで意識的に肉料理を選んでこなかったが今日は最後だからよいだろう。
「パスタはいらないの?」とカメリエーレに確認された。日本の人は食が細いから、前菜にパスタといくとそこでメインまでいかないのだ。 だったらパスタやリゾットをあきらめてメインコースをしっかり選ぶ日があってもよい。