クレラー・ミュラー美術館で行われていたヨースト・ファン・デン・トールンの小さな作品展示で、この作品の写真がついたはがきがたくさん置かれていた。 ちょっと面白かったので一枚持ち帰ってきて、今日、あらためて調べてみると、作品の見た目以上に面白いことが分かった。
この作品は、景品だったのである。
オランダの銀行がやっているらしいGIRO宝くじ協会は、クレラーミュラー美術館の有力な寄付団体で、そのおかげで新しい作品購入なども可能になっている。
そこで、新しい購入作品で展示会をするのにあわせてあらたに協会のメンバーを募集するという一石二鳥の企画展示が行われたというわけだ。
「その場で協会メンバーになった人の中から、展覧会終了後おひとりにこの930ユーロ相当の作品をプレゼントします」
というクレラー・ミラー美術館のコメントである。
さらに、「この作品のコンセプトは『だんだん良くなる』です。あなたのお仕事場に置いていただけば、この無邪気な像があなたの人生をたのしくさせてくれる事間違いなしでしょう。」と書かれていた。