4月3日に訪れたアルハンブラ宮殿の「裁きの間」である。
見上げた天井は、写真上半分のような見事な木組み細工になっており「なるほどイスラム的な装飾だな」と思わせてくれる。
しかし、資料をいろいろ読んでいくと、この天井はキリスト教徒によってアルハンブラが改築されていった時にこのようになっていったのだと分かった。
それでは、イスラム教徒のアルハンブラ宮殿の時代にはどのようになっていたのか?
研究によると、この天井部分は色ガラスがはめ込まれていて、部屋の採光箇所になっていたのだそうだ。
写真下半分、現在の部屋の写真をみていただくと、画面右側に外に向けて窓がいくつも開けられているが、これはイスラム時代には存在しなかった。
この部屋に射し込んでいたのは、天井からの色ガラスを通した光だけだったとの事。
想像するに幻想的な空間だったのだろうと思う。
アルハンブラの元々の姿を思い起こすには、かなりの予備知識と想像力が必要とされる。