フィンランド航空は午前10時成田空港到着。
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おととい、マドリッドで「モネと抽象絵画」という展覧会へ行ってきた。
写真はソル広場から徒歩二分のサン・マルティン広場のにある展示館。
無料である。
こういう文化財を無料で公開する催しは、ヨーロッパでは注意しているとけっこうある。
カハ・マドリッドという金融機関の財団が、ティッセン・ボルネミサのコレクションと主催している。
モネ後期の睡蓮の池の作品は、部分をクローズアップすると確かに抽象そのものに見える。
内容は予想できるものだったが、実際にモネの絵と抽象画をならべて見せてくれる展覧会は日本で実現するだろうか。
こういう試みは誰でも考えつくけれど、それだけに美術館が実際に実行するとなると、キュレーターはかなり悩んだことだろう。
ひとつの「名作」をぽんと展示するのではなく、並べ方や分け方こそが命の展覧会。腕が試される。
見ていて思ったのは、抽象画というのにも二つに区分されるのではないかという事。
ひとつは具象を突き詰めていった結果の必然として抽象化してしまったもの→モネのように。
もうひとつははじめから抽象的に表現しようとするもの→アクション・ペインティングのポラックなど。
こういう二種類を同列に並べて、果たして絵は共鳴しあうのだろうか。