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映画「追想」=「アナスタシア」
2009-12-03
来年1月催行のナイルクルーズの説明会の為に大阪へ。
新幹線で、映画「追想」を見る。

今年7月のロシア《手造》に参加していただいた方からDVDをお借りした。

これはロシア革命で処刑されたとされるニコライ二世一家のうち、四女のアナスタシアだけが秘かに生き延びていたという伝説を映画化したもの。
※同名で別の映画もあるようです

**

舞台はロシア革命から十年を経た1928年のパリ。

アナスタシア(と称する)美女を演じるイングリット・バーグマン。 彼女を使ってひと儲けたくらむ将軍をユル・ブリンナー。

ストーリーが面白くなるのは、十年前のアナスタシアを直接知るデンマーク人の祖母(つまりニコライ二世の母)マリア・フィヨードロブナが登場してから。

彼女は小柄だがオーストリアのエリザベート皇后と比べられる美貌だったとか。

ロシア革命が起こった時、クリミア半島に幽閉されたが姉の嫁ぎ先イギリス王家に助け出され、実家のデンマークに戻った。

そこで死去し実家の墓所に葬られたのだが、つい2006年にサンクトペテルブルグの夫アレクサンドル三世の隣に改葬されたのである。
今年ロマノフ王家の墓所を訪れた時にも、実際の墓を見ながら興味深くその話をきいたばかりだった。

彼女に関しては2007年の日記にも書いたので下記参照。
http://komatsusin.hopto.org/koma/modules/iDiary/index.php?mode=show&date=20070905

映画の中で彼女は、革命で殺された息子一家の中からアナスタシアがもしや生きているかもしれないと一縷の望みを抱いている。抱いていながら、偽アナスタシアばかりに会わされてきて疑心暗鬼になっている。

演じる女優さんは、残された本物の写真とよく似せていた。
「ああ、本当の皇太后もアナスタシアに生きていてほしかったんだろうなぁ」と思わせる。

歴史が上手に映画にえがかれると後世への影響力絶大である。
見る我々はまるで本当にそうであったかのように心に映像が刻みつけられてしまう。

次回、ペテルブルグでロマノフ王家の墓所を訪れたなら、私の頭には確実にこの映画の彼女が浮かんできてしまうだろう。

***
さらに、バーグマン演じる彼女が幼少の頃の記憶で列車事故を語るシーンがある。こういった細部も事実を上手に組み込んでいて感心した。

****
果たしてバーグマン演じる女は本物のアナスタシアなのか?
是非DVD探してごらんくださいまし。



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