朝7時過ぎ、夜が明け始めたプラハはきのうとうって変わって霧に包まれていた。8時半にホテルを出発。日曜日ですいた道路を南西に向かう。
午前中は、かつてボヘミア王国の宝物を所蔵していたカールシュタイン城を見学する予定。
駐車場で馬車に乗り換え、膝に毛布を乗せて座る。冬の朝、店もこれから開店準備の9時半、ちょっとした山の上にある城への坂道。
いつもなら城の雄姿が見える場所へ出ても、山頂はまったく霧に包まれていた。
城門への最後の坂道の下で下車。あと二百メートルほどを歩いて入り口に到達。アーチをくぐるとようやく黒く城のシルエットが見えてきた。
10時の入場予約。
鍵束を持った案内人と共に急な階段を登り入る。厚い石の壁は冷たく、がらんとした雰囲気。
建物は大きく分けて三つのビルに分かれている。
一番奥のひときわ頑丈そうで(壁の厚さは3メートルだそうな)孤立したビルには「聖十字架礼拝堂」があり、そこにかつてボヘミアの王冠と宝物が保管されていた。
入り口は高いところにかけられた木製の橋のみ。これは有事の際には焼き落としてしまう為だという。
この三つ目のビルに入るには予約とかなりの時間が必要なので、今回はパス。※遠い昔にここへ来た時、修復前に入ったような記憶が・・定かではありませんが。
現在王冠など三点セットはプラハ城の聖ビート大聖堂にあるが、その他多くはストックホルムにあるとか。十七世紀宗教戦争の時に持っていかれてしまった。
次回ストックホルムへ行ったら訪ねてみたい。
こういう宿題がいっぱい(笑)
四十分ほどで見学を終えて出てくる。
まだ、あたりは霧がたちこめている。
徒歩で坂を下りてゆく途中に昼食の「ボヘミア・レストラン」があった。11時半の予約だか少し早めに入る。我々14人が入るといっぱいになってしまう小さな部屋に暖かく暖炉が燃えていた。
鹿肉のパテ、豚肉ローストのきのこソース、ナッツのケーキ。
一時間ほどして12時半少し前に外へ出ると、霧はすっかり消えていた。周囲は太陽の光に満ちて、そして、おお!カールシュタイン城が青空を背景にそびえていた。
13時にカールシュタイン城の駐車場を出発。
途中タボール近くでトイレ休憩をして16時少し前にチェスキー・クルムロフへ到着。
今晩宿泊のホテル・ルージュはかつてイエズス会の修道院宿泊施設だったもの。歴史的な雰囲気もあり、場所も良い。
夕暮れが迫り、教会も閉めようとしていたがなんとか内部を見学できた。
この町の夜景はさらに美しい。
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