南仏ニームの町、古代ローマの円形闘技場を見学した後、ショップで見慣れないみやげ物があった。
MONNAIE ROMAINE→ローマのお金、つまり古代ローマのコインを売ってたのだ。
一枚一枚ちゃんと厚紙に挟まれ、ご丁寧に赤い蝋でシールドしてあり、CERTIFIEE ROMAINE→アンティーク証明がされている。
さらに、そのコインに刻まれた皇帝が誰なのかもちゃんと書かれていた。 これが、興味をひいて、ついつい「アントニヌス・ピウス帝」を探して買ってしまった。
アントニヌス・ピウスは紀元後二世紀の人、五賢帝時代の第四番目。138年にハドリアヌスの死去にともない即位した。 ハドリアヌスは晩年暴君化して死後元老院が「記録抹殺刑」にしようとしたのを、涙ながらに嘆願して止めたということで「ピウス=慈悲深き」という名前を贈られた人である。
彼がこのニームの出身だったので、どうぜなら土地にゆかりの皇帝コインを手に入れたかったのだ。
小さく、それほど細かい細工ではないが、彼の顔の雰囲気がよくわかる。