フランスの町ニームにワニが使われているのはまさに歴史を記憶するためである。
上は紀元後一世紀ごろ鋳造された古代ローマのコイン。
下は現代のニーム市内にある観光局の看板。
ニームは紀元前一世紀にローマの支配する南仏ガリア・ナルボネンシスの首都になっていた街。
そこにはもともと先住部族もいたが、アウグストゥス配下の軍団兵が引退後に土地をもらって集団定住し、大きく発展した。
アウグストゥス(当時はまだオクタビアヌス)は紀元前31年にアントニウスとクレオパトラ七世の船団を破り、エジプトへの支配権を最終的に確立した。
それまで一応独立国だったエジプトはその後ローマの完全属国化したという事だ。椰子の木につながれたワニはそのエジプトを意味している。
コインにはニームの旧称⇒COLONIA・NEMAUSの省略アルファベットが読み取れる。
その後