8月23日午前、エジンバラをからバスで一時間ほど走った英国国境の手前。何気なく道路標識を見ていると[LOCKERBIE]という標識が目に入ってはっとした。
十年ほど前のパンナム機がロカビー上空で爆破され、村人11人を含めて250人以上の死者を出した事件があった。まさにその場所である。
さらに、つい数日前、その実行犯としてスコットランドの刑務所で服役していたメガラヒ氏が、「末期癌を理由にした人道的処置」として釈放されたニュースを見たばかりだった。
故郷のリビアの空港ではカダフィ大佐が出迎え、これが英米とリビアとの関係を大きく進展させる契機になるかもしれないと感じさせた。
ニュースで連呼される地名でも、実際にそれがどこにあるのか、はっきりと指差せる人はそう多くない。
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地図上の青く見える線が英国とスコットランドの国境となる小さな川。
英国側にはカーライルというローマの軍団駐屯地からはじまった町が見える。