上がヴィース教会の天井画
下がニンフェンブルグ城のもの。
両方ともこれまで何度も見ていたものだったが、今回はじめて同じ描き手のものだとはっきり認識しつつ見た。
作者はヨハン・バプティスト・ツィンマーマン。
ヴィース教会の建築者ドメニクス・ツィンマーマンの兄である。
上の教会の天井方の人物はキリスト。
下の宮殿の天井に描かれたのは馬車に引かれたギリシャ神話の神。
こういう違いはあっても、結局良く似たアイデア・構図。
なるほど、人というのは自分の成功作品を反復して使っていく習性があるのだ。職人にオーダーする仕事というのはそういう成果を期待されているわけなので、ツィンマーマンはそれによく答えている。
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また、今回はじめて見たネーレスハイムの修道院教会の天井画が、正直そこに払われただろう労力のわりに単調に感じられたので、よけいにこのツィンマーマンの二作がすばらしく見えたのである。