午後三時ごろまでミュンヘン市内観光。
ニンフェンブルグ城とアルテピナコテクの両方に入場するという少々急がしい行程。
日本食の昼食をはさんで午後ペーター教会の塔に登る。
一度ホテルに戻り16時からミュンヘン郊外で行われるカルテンベルグの騎士祭へ。17時入場し20〜22時まで仮設アレーナで行われるショーを見学し23時頃ホテル帰着。
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世が世なら国王であったヴィッテルスバッハ家の現当主プリンツ・ルイトポルド氏58歳が主催。彼が三十年前に英国で騎士ショーを見て感激して始めた騎士祭である。
普段は観光客などまったくやってこない小さな村には13世紀起源の城がある。その中庭に面してプリンツの運営するビール会社直営のレストラン、ビア・ホールがある。
ここを取り囲むようにたくさんの中世風の出店や出し物をする小屋が並ぶ。店の人やスタッフも皆中世風の服装をしていてちょっとタイムスリップ気分である。
その気になればお客も同じような服を借りたり買ったりできるようになっている。
きのう我々がミュンヘンに入ってきたこの時間、夕方にはニュースになるほどの突発的豪雨にみまわれた。今日もここへ来るバスの中で十分ほど同じような雨に降られた。屋根のないアレーナでどうなるか心配したけれど、夜が近づくにつれて空はどんどん晴れわたっていった。
パレードも面白かったけれど、騎士のショーで一番印象的なのは一騎打ちのシーン。
アレーナの両端から全速力で駆けてくる騎馬が、すれ違い様に長槍で相手を突くのである。一瞬で勝敗が決まる。
揺れる騎乗で長い槍の先を思う場所に突き刺すというのは熟練の技で、しかも、相手よりも早くに当てないと自分がやられてしまう。
練習試合用には先が簡単に砕ける槍が使われるけれど、それでもかぶとに刺さったりする危険は必ずある。実際フランス国王アンリ二世は騎馬試合の時に目を突かれて死に至っている。
すれ違い様「バシッ」と音がして一方が馬から落ちるシーンは演技とわかっていてもハラハラさせられる。
※写真は流鏑馬のように馬上から的を槍で突く競技