ローテンブルグを出発し、ディンケルスビュール、ネルドリンゲンというロマンチック街道では必ずガイドブックに登場する街をそれぞれ一時間程度散策。
その後、ディンケルスビュールから南西19キロにあるネーレスハイム修道院教会で昼食。小松も今回のツアーではじめて行く場所。
この二十数年、ロマンチック街道を何度となく案内してきたけれど、ちょっと外れたこういう場所は知らなかった。所詮通りすがりの旅行者である自分を自覚。
まぁ、新たに知るものは常にあるし、それはとても嬉しい事なのだけれど。
**
丘の上に突然見えてくるこの修道院教会は十八世紀ドイツのバロック建築家として筆頭に上げられるバルタザール・ノイマンの晩年の設計作品だそうだ。
※詳しく書かれた下記のページで私も勉強させてもらいました。建築の仔細は直接そちらを読んでいただく方が良いです。
http://counde14.hp.infoseek.co.jp/kirchen/nere/nere1.html一昨日、ヴュルツブルグの世界遺産建築レジデンツを見学したので、「あの建築を建てたのと同じ人です」という事で、今回は関連付けて理解できる。
さらに明日は同じく世界遺産指定されたヴィース教会へも行く。ここを建築したツィンマーマンはバルタザール・ノイマンより二歳年長なだけ。
同時代に同年代で、同じ南ドイツにて同じ分野で活躍した二人だからきっとお互いを知っていたことだろう。会ったことはあったのだろうか?
***
建築・装飾の印象。
壁面の湾曲具合にローマのバロック建築の影響が感じられる。特にこの曲線の多い壁面を見るとベルニーニというよりボロミーニだ。
ノイマンはローマへ行ったことはあったのだろうか?写真のない時代アルプスの向こうの建物の事をどうやって学習したのだろう。
それにしても、南ドイツカソリック圏のバロック建築・装飾には同じ傾向が顕著に見られる。ローマの影響を受けながらも、全く違う色彩感覚=白く清潔感を強調した空間。ラテンとゲルマンの民族的嗜好がこういったところに表れてくるのだろうか。