午後2時過ぎ、全日空にて成田空港到着。
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全日空はパリのド・ゴール空港では第一ターミナルから出発する。
このターミナルは1974年のオープンから使用されてきたもので、出来たときには最新のデザインと設備を誇るものだったそうだ。
小松が始めてパリに来た1980年代半ばでもモダンでびっくり目を驚かせるデザインに思えたものだ。
しかし、しかし、時は流れた。
始めてみてから20年以上、今ではなんだか出来の悪いSF映画のセットみたいに見えてしまう。もしくはこの建物が登場する数年前に行われた大阪万国博覧会の奇抜なパビリオン群を思い出しはしないか。
そして、このターミナルは実際あまり使いやすくはない。
到着から入国まで斜めのムービング・ウォークをたっぷり歩かされるし、荷物エリアまでこの写真のチューブを移動しなくてはいけないし、車にたどり着くまでにさらに階を移動する必要があったり、すべてに距離が長すぎる。
近頃、建築家が自己顕示のために目を驚かせるために造られたような建築かと思えるものもあるが、時間が経てばそれがほんとう使う人・住む人の事を考えていたのかが見えてくる。