ローマに隠れた名所はいろいろある。
きのうしばらくぶりに訪れたイグナチオ教会もそのひとつに数えたい。
ここでいちばんの見ものは「あるはずのないドーム」が描かれている部分なのだけれど(これは行って実際に見ていただくと分かります(笑))、その他にもこの写真のような天井も充分に見る価値がある天井画がある。
この教会は十六世紀イエズス会の創設者=イグナチオ・デ・ロヨラが存命中に設立した宗教教育学校=コレギウムの場所に建っている。
1551年にスタートしたここのコレギウムはイエズス会にとって重要である。その卒業生の一人がグレゴリウス15世として法皇に即位すると1622年会の創設者ロヨラを聖人に格上げしたからである。
法皇は甥のルドヴィコ・ルドヴィシに命じて新たな聖堂=イグナチオ教会の建設を決めた。ルドヴィコはその天井装飾にアンドレア・ポッツォを任命し、この天井は1691〜94年に描かれた。
こういう天井画は、案外写真に撮ったほうがそのすばらしさが分かったりする。