ルオストでの一日。
朝、キャビンの窓から見える雪景色が朝日をあびて青い空に映えていた。これまでの数日で一番良い天気。アメジスト鉱山へ行く午後にもこの天気でいてほしい。
ルオストの町からスノーモービルで雪山の山頂へ上がっていくそのプロセスが、実際アメジスト鉱山観光の目的とさえ言える。
幸い今日も眼の覚めるような青空と雪と樹氷の中を抜けて走ることが出来た。
標高400メートルほどの山頂で待っていてくれたのはパスカルさん。hundredを「アンドレッド」と発音してしまうフランス人だけれど話は面白い。
いつものようにアメジストの歴史など説明をうけて、ほかの外国人たちと共に採掘現場に入る。ひとりひとり小さなハンマーを持ってしゃがみ込み、がらがらの石の中から原石を探すのである。
観光客を入れて探させるば場所にそんなに良い石がある筈ない、と思うかもしれない。しかし、今日はパスカルさんが「おお〜」と声をあげた。「you are winner of the day!」とイギリス人に向かって言っている。一緒に説明をうけていたイギリス人一家のひとりがかなり良いアメジストを見つけたのだ。
わざわざ我々日本人たちがいる方へ持ってきて見せてくれたのがこの石である。アメジストの三種類の石が一緒に詰まっていて、なによりも紫色の深さが本当に宝石だ。これを自分で掘り出して持ち帰るイギリス人は嬉しいだろう。
宝石としてのアメジストの価値は、ほんとにたぁいした事ないだけれど、自分の手でこんな美しい石を掘り出す体験は自分だけの価値である。
★2008年2月13日の日記にもアメジスト採掘のお話かいております。
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