18世紀以降の商人スハイミー邸にて。
女性達が自分の顔を見られずに外を見ることができる、こういった格子窓の事をマシュラベーヤと呼ぶ。
注意深く見ると、デザインとしても大変緻密でよく計算されている。この写真でも分かる部分としては、四段の格子のうち三段は七つの窓に分割されているが、上から二段目だけは六つの窓になっている。この微妙な違いが単調さを感じさせず、全体の躍動感を生んでいるのだ。
さらに色。逆光でほとんどがシルエットになるところを、一番上だけに少々だけ(窓全体でないところがよい)ステンドグラスを用いて色を見せ、アクセントにしてある。
**
男女を全く違った性質の生き物として生活空間を明確に区切るスタイルは、それが正しいかどうかとは関係なく、今でも多くのイスラム圏に生きている。
写真下のほうに映っているスカーフ姿の女性達は今回の《手造》ツアーのメンバー。カイロのイスラム地区を歩くにあたって「郷にしたがって」スカーフを軽くつけていただきました。 夏場に肌もあらわに歩く欧米女性もあるけれど、そういう無神経さは訪問される側も、訪問する側も、双方にとって快適でない。