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ファラオとしてのアレキサンダー大王像
2008-12-05
シュトットガルトを出発し、昼食はフランス領ストラスブールへ着いてから。午後はストラスブール観光。市のど真ん中のホテル、メゾン・ルージュに宿泊。

**
きのうシュトットガルトの中心にあるアルテ・シュロス(古い城)のロビー展示でこの小像を見かけた。人差し指ほどの大きさだがその表現がおもしろい。

ギリシャ的なものとエジプト的なものを折衷しているのである。

頭に載せられた飾りは、一見してエジプト古代からの神がつけているもの。しかし、顔の表情はいかにもリアルなギリシャ彫刻風。このギャップがいかにもヘレニズムに影響されたエジプトだ。

これと同じように、エジプトとギリシャの混じりあった表現の像を、去年マラトンで見たのを思い出した。マラトンはあのマラソンの起源になった戦いがあった場所で、アテネから約40キロの距離にある。

マラトンには多くのエジプト商人が出入りしていて、当然彼らの宗教建造物もあった。彼らの神々を祀る建物、そして神像もギリシャ人が造っていた。

ギリシャ彫刻を作る職人が製作すると、エジプトの神もこんな風になるのかぁ、とたいへんおもしろかった。※下記参照
http://komatsusin.hopto.org/koma/modules/iDiary/index.php?mode=show&date=20071019

文化が交じり合う時にはこういった折衷型の表現が出てきて当然。
しかし、美術的にはあまりおもしろくないと判断されるのか、ガイドブックなどでは全く取り上げていない。
もったいないですね。


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