クロアチアの首都ザグレブの政庁舎にひるがえるのはクロアチアの旗とEUの旗。
あれ?
クロアチアってEUに加盟してたっけ?
いいえ、
加盟の為の35の項目の中で16項目について交渉されているだけ。EU側が問題とするのは「少数民族対策」「司法改革」「汚職対策」なのだそうだ。※日本外務省HPより
加盟していなくても旗を掲げるのは、いかにEU加盟を望んでいるかの現われなのだろう。
EUに加盟すれば、EU企業ももっと進出してくるだろうし、GDPの二割を占めている観光収入ももっと増大するだろう。明るい未来はEU加盟にある、ように見える。
しかし、そうだろうか。
EU加盟の条件はたとえば消費税を15%以上にすること。公的サービスを行なっている企業の民営化促進。政府による価格統制を行なわない。などなど。
これらは競争力があるクロアチア人にとっては世界へ出て行くチャンスである。
一方、競争力を持たない人々にとっては、より大きな格差社会の底辺に組み込まれていく事を意味しているのだ。