アントワープを午前中まわる。
今日は充分にじかんがあるので、いつものレンブラントハウスではなく、王立美術館を見ていただく行程にした。
市の中心部から歩くには少し遠い場所に、ギリシャ神殿のような柱を持つ建物がそびえている。ここはもともと美術館として建てられたもので、室内も外光をとりいれるためにガラス張り天井になっていたりする。
ルーベンスの大作はもちろんある。今年知ったコールト作品もひとつある。ジャン・フーケの描く「赤と青の天使がいる聖母子」(勝手に命名です、すいません)も印象的。シモーネ・マルティーニの受胎告知小品はイタリアというより北方的。
いろいろおもしろいものはあったが、修復中の作品をその作業が進行しているさまを含めて「展示」する方法が気に入った。
しかも、作品はメムリンク。
ブルージュのメムリンク美術館では小品しか見ることが出来ないので、これほど大きな作品を描いていたことが予想外だった。
等身大をはるかに超えるキリストと十二使途。
これらが元あった修道院か教会にもどることはもうないのだろうか。美術館で「仮死状態」に置かれて展示されていくことになるのだろうか。