スキポール空港へ着陸した飛行機の窓には横殴りに雨粒がながれていた。外を覗くと本格的な雨のようである。スーツケースをターンテーブルから下ろし、バスまで屋根のあるところを選んで引っ張っていく。
南へ走る高速道路は雨のせいか少し混雑していたが、今日泊まるライデンの町までは1時間もかからないだろう。
ホテル・ライデンは運河のそばにあるこぎれいな建物だ。
旧館とつながったシンプルだが快適そうな新館に宿泊する。
アムステルダムから積み込んだおにぎり弁当をお届けして18時半終了。ひと息ついてから、数名でライデンの町まで歩きにでかけることになった。雲はとても低いが雨は止んでいる。
オランダは住宅の窓が世界で最も窓が大きいといわれるが、住宅街を歩いているとそれがよくわかる。生活している様子が外から丸見えなのである。どの家もとてもよく片付けられていて、わが家のようなちらかりはどこにも見られない。それがあたりまえなのか、見られるからそうしているのか?
あるいはライデンは大学町で、市民生活のレベルも高いからそうなのか。
いずれにしても外を歩くひとからこんなにまで生活が丸見えなのは、日本人には信じがたい。
ほんの数メートル先で、ソファーで二人ねころがってテレビを見ている様子が、カーテンもかかっていない大きな窓越しに見えるのだ。
ガイドさんのお話によれば、豪奢な室内を見せるというのではなく、逆に「うちはこんなに質実剛健・質素に生活してます」と、地域コミュニティの明かすためだという。窓が大きい事自体は出来るだけ太陽の光を取り入れるためだろうが、わざわざ室内を見せるのはカソリック・スペインから独立したプロテスタント・オランダらしいところなのか?
ある日突然豪華な家具を買い込んだりは出来ません(笑)。