プールつきのすばらしいヴィラが、緑のなかに点在する。
この風景はティベリウスが建設したというヴィラ・ダメクタの遺跡からのもの。
有名な「青の洞窟」から岬をまわってすぐのところにあるオッリコ砲台付近。ここは、1808年10月にナポレオン配下のフランス軍が上陸を敢行したところである。険しい地形のカプリで、軍の上陸はマリナ・グランデかマリナ・ピッコラどちらかの港だと思われていた。そこで、フランス軍はここを奇襲したわけである。
守っていたイギリス側は防衛が難しいと悟ると、砲台にあった大砲を海に投棄してから撤退した。
実際、2000年に海中からスコットランド製の大砲が引き上げられてきて、今はアナカプリの修道院の中庭におかれているとか。
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ここを守備してた英国側の隊長は、ずっと後年になってからセント・ヘレナ島へながされたナポレオンの監視役になったのだそうだ。「ナポレオンは冗談で彼のことを『カプリの英雄』と呼んでいた。」(現地ガイドブックより)という。