足の下は全面のブドウ畑が広がっている。
遅い午後の太陽をあび、ライン川の斜面に古城も見えてきた。
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フランクフルト空港へ午後2時過ぎに到着し、17時にはライン川沿いのワインの街リューデスハイムのホテルにチェックインした。幸いホテルは村のど真ん中、観光客がめざしてやってくる「つぐみ横丁」にある。荷物を置いて、皆さん誘ってワイン畑の上を行く古いチェアリフトに乗ったのだ。
今はもうこんなレトロなリフトがつくられることはないだろうが、このちょっとコワいぐらいの古さがとても雰囲気がある。ケーブルは結構長く続き、山の上の方まで続き、終点が見えない。時間も10分以上はある。往復6ユーロの価値は充分にある。ずうっと以前、このチェアリフトには乗ったことがあるが、そのときの料金は今の半分ぐらいだっただろうか。
丘の上、チェアリフトの終点駅から少し歩く。眼下にライン川を見下ろす高台に出ると、そこに建てられているのが「ニーダーヴァルト記念碑」。1871年のドイツ統一を記念して建てられたもので、ゲルマンの女神は宿敵フランスの方を見ている。たくさん彫られた群像の中心にいるのは皇帝ヴィルヘルム。そして、鉄の宰相ビスマルク。今年はこの像がつくられて125年という節目にあたる。