何度も確認した。
ウランバートルと成田の間に夏は時差がないという事を。
モンゴルの日本語ガイドブックというと、ほとんどこれしか出ていない「歩き方」にもはっきり「時差はありません」と書かれていた。
成田で飛行機へチェックインするときにも「夏時間で日本との間に時差はないんですよね?」と訊ねた。すると、「そうなんです、私もびっくりしたけれど時差ないそうなんです」と係員が答えた。
しかし、自分で日程表をつくっていて時刻を書き込むのにどうしても納得いかなかった。
17時成田発のフライトがウランバートルに到着するのが21時30分。時差がないのならば乗っている時間は4時間半である。しかし、どの本を読んでいてもどういう調べ方をしてもフライトタイムは5時間半と書かれていたのだから…。
飛行機に乗ったときに機内アナウンスを注意深く聞いていた。
モンゴル語の次に英語のアナウンスがあった。日本語は、ない。
「flight time is 4hours and 30min’s」と聞こえた。
「あ、時差はないのであっているのだ」と瞬間思った。
しかし、実際には飛行機は5時間半飛び続け、到着地現在時間をアナウンスするときには平然と日本時間と一時間遅れの時間がアナウンスされたのだった。
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写真:ウランバートルの国際空港は2006年からチンギス・ハーン空港と改名された。