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六甲山から有馬温泉「金の湯」へ
2008-07-28
午前中、ケーブルカーで六甲山頂へあがると下界の熱気がすうっと消えていった。山上をめぐるバスを利用し、少し歩いて神戸空港まで見晴らす「記念碑台」で昼食。

この頃から雲行きがあやしくなってきていた。
再びバスで移動し「オルゴール館」の入り口を入ろうとしていた時にぽつぽつと大粒の雨が降り出す。

古いヨーロッパのオルゴールを実演してくれる間も外の天気が急変してゆく気配が感じられた。落雷の轟音と天井を激しくたたく雨音がオルゴールの音のバックに高まっていく。30分ほどの実演が終わりロビーに出ると、外は30分前とは別世界の大嵐になっていた。

誰も外へ出る気にならない。
駐車場はがらんとしている。山上を巡回するバスもからっぽ。
それにしても山を歩いている時にこの雨に遭わなくてほんとうによかった。

「ただいま有馬温泉へのロープウェイと、神戸方面へのケーブルカーは共に運転をみあわせております」と、館内放送。
この後有馬温泉へ抜けようとおもっていたのに、これじゃあ行けないか・・・。

「大丈夫、いけますよ。これからバスで神戸側へ降りて阪急で三宮まで行き、神戸地下鉄で山の下を抜ければ小一時間で有馬温泉へつきますよ」この日案内役を買って出てくれていたいとこがそう言う。彼は「鉄ちゃん」であり、サイクラーであり、こういった地元の交通にはめっぽう詳しいのである。

せっかく日本最古の有馬温泉へ行こうとしていたののだから、ちょっと遅くなってもがんばってみるか。いろいろ時刻表とにらめっこしてから決断した。私だけなら「残念だったねぇ」で終わるところだが、こういうとき情報力がものをいうのだ。
そういえば、最近スイスで似たような事があったっけ(笑)。
http://komatsusin.hopto.org/koma/modules/iDiary/index.php?mode=show&date=20080714

山上の雷はまだ鳴り止まなかったが、バスに乗った。
下まで降りるバスに乗るつもりだったが、とちゅうでケーブルカーだけは復旧したというアナウンスがバスに届いた。運が良い。

16:20のケーブルカーに乗り下山。
そのまま接続のバスで阪急六甲⇒三宮⇒神戸地下鉄へ。
落雷と豪雨により一部電車は遅れたが、18時前には有馬温泉駅に到着!そこから徒歩五分の目的地「金の湯」に無事到着できた。

「金の湯」は有馬温泉のなかでももっとも歴史ある源泉のひとつとされる。この看板のある建物の前には源泉を飲ませてくれるスタンドがあり、コップも備えてある。

なぜ「金」の湯なのかは入ってみればわかる。
お湯は鉄分とナトリウムを大量に含む赤っぽい黄土色をしているのだ。これは確かに金色に見えなくもない。

日本書紀にも記述があるという最古の温泉、有馬でゆっくりお湯につかっている頃に大雨の鉄砲水が神戸の川を襲っていた事など知るはずもなかった。



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