オランダに観光客がどっとおしかけるのは、このキューケンホフ公園が開いている期間である。それほどに見ごたえがある花の庭なのだ。
開園するのは3月半ば。
寒いオランダでは、花の時期にはまだ早いと思うのだが、キューケンホフ公園だけは、いつ行ってもがっかりさせられるということがない。
訪れる人は皆「ちょうどきれいに花が咲いている時期でよかった!」と言うけれど、実はちょうどきれいに花が咲いている時だけ人目に触れるように植替えしているのだ。
これは容赦ない。
花がしおれてくると、この写真のように名札ごと引っこ抜かれて退場していく。そして、別の場所で育てられてきた新しい・もうすぐ咲く花を植えて名札を添える。
キューケンホフ公園の庭師は常にこういう努力をして、花盛りの庭を出現させていたのである。