NHK新・日曜美術館で「絶対唯一の表現者達」と題して、アール・ブリュットを取り上げていた。
http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2008/0302/index.htmlアール・ブリュット=「生のアート」⇒加工されていない美術という意味である。以前、資生堂美術館で見たことを2005年11月4日のこのHP日記に書いたことがある。
どこか心に欠落した部分を抱えた製作者たちの作り出す作品は、プロの美術家の作品を軽々と凌駕して、我々見るものの心の奥に直接迫ってくる。誰かに評価される事や、高く売れること、社会的に成功することなどは一切関係ない、純粋な表現。
美術教育を受けずに、自分の表現したい欲求だけを原動力にしてうまれてきた表現。これこそ美術という表現の一番核心にあるものに違いない。
英語では「アウトサイダー・アート」と名づけているそうだけれど、これほど的外れで失敗した翻訳はない。
アウトサイダーなどではなく、これらこそが真実に表現を追い求めた作品なのだ。
ローザンヌにある専門の美術館、いつか、そこを訪れるツアーをつくってみたい。ローザンヌには何度も行っているが、こういった場所へいける機会はほとんどまったく与えられない。
ならば、自分で作り出すしかない。