建設の時、建物の高さが問題になったビルだが、どうみても歴史ある京都の表玄関の駅には似つかわしくない。町に対して異物感がある建物である。
これがルーブル美術館の中庭にあるガラスのピラミッドのような存在になってくだろうか?
あれは出来た当初は批判があっても、だんだんと町に馴染み、十年たった頃には「ルーブルになくてはならいガラスのピラミッド」になった。
この建物が「京都になくてはならない駅ビル」になる日が来るのか? このままでは少々疑問ありの建物である。
しかし建物そのものとしてはなかなかよく出来ている。
内部はこんな吹き抜け風アウトドアの巨大階段が貫かれていて、広場的空間が出現している。
夏場になれば、この階段に座るひともたくさんいるだろう。気持ちよい夕暮れの風に吹かれてひとときを過ごすのも良いかもしれない。これが京都の町のど真ん中にあるのでなければ、けっこう良い建物と評価されるように思う。