寒いけれど好天に恵まれたプラハ観光の一日。
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プラハ城内にそびえる聖ビート大聖堂にはいろいろな見どころがある。ガイドブックに必ず紹介されるのが、アール・ヌーボースタイルを代表するミュシャの製作したステンド・グラスだ。確かにこの作品はすばらしく、行く度にその生の色を楽しみにみていた。
しかし、その正面にある別の作家によるこのステンドグラスをちゃんと見たことはなかった。今回のガイドさんが「私の好きなツェレル(そう聞こえましたが間違っていたらすみません)のステンドグラスです」と紹介してくれたて始めてじっくり見た。
これが、なかなか良い。
色のコーディネーション、バランスが良い。たくさんの色を同じ画面に使うステンドグラスは、下手をすると色がケンカして散漫だったり落ち着きのない画面になったりしてしまうのだが、ここでは鮮やかでありつつ調和がとれている。
そして、なにより作家の独自のスタイルがしっかりアピールしている。
スポンサーは保険会社なので、描かれている場面も、災難にあうところばかりというのが分かりやすい。
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同じ場所に何度行っても、こうして見ることを促されて始めて認識する事物がなんと多い事だろう。ガイドしてもらうというのは大切な事なのだ。真剣に聞きましょう。