クライストチャーチ滞在の朝。
7時過ぎまで嵐のような天候だったのが、我々が出発する少し前には素晴らしい青空になった。強運である。モナ・ベイル邸やハグレー公園の庭もとても美しい。
しかし、今朝は日曜とはいえ町ががらんとしている。
そう、ちょうど今の時間オールブラックスが試合をしているからだ。
現在フランスでは世界ラグビー大会が行われている。
ラグビーはNZのお家芸であり、オールブラックスとはそのナショナルチームの名前である。
この時期すでに夏時間を導入しているNZとフランスとの間には11時間の時差がある。つまりNZの朝8時はフランスの夜九時にあたる。ずいぶん遅く試合をやるんだなぁ、と思っていたら、試合場所がCARDIFFと出ている。英国ウェールズの首都である。
つまりもう一時間早い夜8時からの開催、これならよくある時間帯。
地球の真裏で行われる試合を同時に見ていられるという不思議。
**
実は今朝観光に出発する前に部屋で前半だけ見ていた。
その時は13-0でNZがリードしていて、前評判通りNZが楽勝だ、と思ってバスに乗り込んだ。
穏やかに晴れた早春のクライストチャーチ。がらがらに空いた町を走るバス。観光名所の「追憶の橋」が青空にくっきりと美しい。いつもこんな所ではバスを止めてはいけないのだけれど、今日はちょっと止めて写真撮影。これもラグビーの試合のおかげかな。
昔の私邸であるモナ・ベイルの庭も緑いっぱい。一時間ほど下車して歩く。気持ちよい朝に満足してバスに帰ってきたら、運転手の元気がない。さっきまでつけていたラジオも消している。
なんと、後半動きの悪くなったNZは18-20でフランスに逆転負けしていたのだった。
市内中心部にもどると、朝からこの試合のためにオープンしていた英国風パブの前でオトコが倒れている。泣いている人もいる。ずいぶんダメージは大きかったようだけれど、大丈夫、生きてはいました(笑)。いや、NZの人々にとっては笑えない結果となり、ここしばらくはいろんな論評がされる事だろう。