クルーズ船は朝ピレウス港に帰還。
そのまま16時過ぎまでアテネの市内を回りデルフィまで行く。
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右は古代ギリシャのアゴラにある通称「テセイオン=テセウスの神殿」実際は鍛冶屋の神ヘイパイストスの神殿である。
紀元5世紀に建てられたもので、ギリシャ全土でも最も良く保存されている古代の神殿である。教会に転用されていた事で屋根までもしっかり残っている。
聖パオロが説教したといわれるアレオスパゴスの丘からこのアゴラに足を踏み入れると、古代ギリシャの栄光がひしひし伝わってくる気がする。
しかし、たいていのツアーに組み込まれている「アテネ市内観光」では右の神殿を間近に見ることはない。アクロポリスに登りパルテノン神殿を見学し、オリンピック競技場で写真を撮り、王宮かシンタグマ広場あたりで衛兵を見たらもう昼食の時間になってしまうから。
アテネの町はパリのようにひと目でその魅力が伝わるようには出来ていないので、こういった古代アゴラや考古学博物館などを見ないと「パルテノンはきれいだったけど、なんだか雑然とした町だったね」という印象で終わってしまいかねない。それでは実に残念である。