モスクワ市内を観光し、19時からはサーカス見学!
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「ボリショイ・サーカス」というのは実際にはない。「ボリショイ」というのは「大きな」という意味で、日本での公演に際して興行主が良い名前にしようとしてつけた名前となる。
名前はさておき、モスクワの大サーカスはとても有名で毎日ある公演がほとんどいっぱいになる盛況なのだそうだ。
入った建物は立派なすり鉢状の円形劇場。まさに「サーカス」の名前通りである。写真で分かるようにたいして大きくない。私の席は一番後ろだったが、それでも道化の表情までしっかり見えてステージを楽しむ事ができた。劇場は大きくない方が良いのである。
空中浮遊から綱渡り、力技のアクロバット。動物も犬に熊にとにぎやかである。それぞれの持ち時間は20分程度らしくテンポ良く進み飽きさせない。眠たくなる事など全然心配なく大笑いしながら気楽に楽しめる。
パリのムーランルージュで確かに見た事のある道化師が観客席との掛け合いでどっと沸かせた後、最後に猛獣・虎が登場した。
ゆったりと動く黄色と黒の縞々。時折聞こえる重低音の吼え声。今まで出ていた犬や小熊とは迫力が違う。火の輪くぐりや前足上げてのごあいさつを犬がやったところで全然ウケルはずもないが、虎にやらせると拍手をもらえる。たまに調教師に向かっても牙を剥いて爪を出し、これはほんとに虎との力比べ神経戦なのが伝わってくる。この緊張感のなかで、猛獣・虎にいやいやながら芸をさせている事が観客を引き込む魅力なのだろう。
案外オペラや演奏会よりもサーカスの方がツアーには絶対ウケるのではないかと思う。