モスクワ到着16:05分予定。そしてサンクト・ペテルブルグ行き19:35分の飛行機に乗り継ぐはずであった。3時間半の乗継時間なのを知って「だいぶん時間長いですね。この間ずっと待つだけですか?」とたずねるひともあった。
アムステルダムやパリの空港なら長い乗継かもしれない。しかし、モスクワの乗継ではこれでも心配になるのである。
今回はその心配が的中してしまった。
まず、成田を飛び立つのが混雑で遅れた。
向かい風で速度も遅く、モスクワ到着が35分遅れの16:45分となった。
入国で長蛇の列にゆっくりの入国審査。人が多かろうと急ぐ事は無いのである。入国官はそれが当然なので仕方ない・。
・・と思っていたら、参加メンバーの一人が審査で「ちょっと待て」と言われて戻され待たされてしまった。係官に訊くと、「写真のページにインクがついていたのが問題だ」という。不安になるが任せるしかない。15分ほどして、別の場所で検査して偽造でないと判断されたパスポートがやっと返されてきた。「やれやれ・・・」と思うが、たしかに入国審査では本来正しい姿勢ではある。
全員が入国して荷物が揃うのに結局1時間半。
外へ出るとアジア人の顔をした若いアシスタントが立っていた。彼女がバスを呼ぶがなかなか来ない。となりの中国グループのバスが先にきて、我々はまだ待つ。時間は18時20分、すでに秋空の涼しいモスクワの空はまだ明るくほっとさせてくれる。この時点では楽観的に風景を楽しんでいた(笑)。
バスに荷物を積んで走り出したのは18時半過ぎ。
そう、モスクワの国内線への乗り継ぎはJALで来た場合、完全に入国し、滑走路の逆にある国内線用のターミナルへ移動しなくてはならない。国内線ターミナルまでは10分ほどなのだが、今日は道が混雑していてけっこうかかる。しかしまぁ、国内線なら30分前につけば大丈夫・・・だと思っていた。
国内線ターミナルへ到着。
ここはターミナルに入るのにも荷物検査。
「ポーターがいる」とアシスタントが言い、それらしき人も見えたのでまかせて中に入る検査をうけはじめた。と、私と数人が抜けたところで「やっぱりポーターいない、時間かかる」と突然言い出すアシスタント。
え〜!中に入ってしまった人は荷物をとりに行く事が出来ないじゃないかぁ。しかたないので、まだ外にいる皆さんにお手伝いいただき、なんとか全員分のスーツケースを荷物検査の場所にもって来ていただいた。まことにあいすいません。しっかりしてね、アシストさん。いや、信じた私がまだアマイのか。
アシスタントは検査の後のチェックインカウンターに入る事が出来ない。私がいちばんにアエロフロートのチェックインカウンターにたどりついたのは18時55分。フライトの40分前。日本の国内線ならば間に合う時間である。
しかし、アエロフロート職員は「・・・」。無線でなにやらやり取りの結果「このフライトはもう無理です」と答えてきた。
今日はモスクワ泊!?それだけは勘弁して! なんとかならないか話し続けると、しばらくして次のフライトに乗れるように手配してくれることになった。20時55分発、1時間20分後のフライトである。ほんとに空いていてよかったぁ。
結局全員がスーツケースと共にチェックインを終えた時には19時40分。すでにはじめ乗る予定だった飛行機は出発した時間であった。ほんとに何でも時間がかかるロシア。この状況はあまりかわっておりません。
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こうしてやっと国内線待合室に上がり、夕陽のあたるちょっと古臭いデザインのターミナルが目にとまって撮った一枚がこれです。