成田到着の日。
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パリでの最後の昼食は、訪問したオフィスの方に教えられたお店に行ってみた。マドレーヌ寺院近くの小ぢんまりした店。ざっと50席ぐらいのものだろうか。日本語流にいえば「セシルのお店」という名前。

入口に「木曜日の21:15からJAZZライブ」と書いてあって少し異色。フレンチのしゃれたお店でこんな趣向はきいたことがない。実際にお店に入ってみても、どこで演奏なんかするんだろうという場であった。

ランチなので簡単に一皿や二皿で気軽に食べる事ができる。今日は前菜なし、メインコース＋チーズセレクト、それにグラスワインというフランス人のビジネスランチみたいなメニューでいってみた。

私が選んだメインがこのお魚。このレモンごと切ってぱくっといただくと、「ほほう、日本ではこんなふうに魚を食べないなぁ」と思わせてくれる。粋な味わいである。付け合せになっているのは小さなカブの上にメレンゲを乗せて焼いたもの。ソースはバルサミコの年代ものを煮詰めたもののようだ。

ささっと出てきて気持ちよく対応してくれた細身の人がセシルさん。上手な英語で我々にも気さくに話してくれる。あとで知ったのだが、彼女がJAZZを歌うので、木曜日にそんな趣向をもうけているのだそうだ。こういう彼女の雰囲気が他のフレンチとちょっと違った雰囲気を感じさせるのだろう。