ローマ連泊の中日。午前半日観光、午後自由。
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コロッセオの周りにローマ兵士か元老議員かといった恰好の私設モデルがうろうろしだしたのはいつ頃からだろう。すくなくとも二十年前には見かけなかった。
この二十年間で観光客はいったい何倍に増えただろう。そして観光客目当ての仕事というのもあの手この手で出現してきた。この商売はその典型だ。
もちろん有料で写真を撮らせるのだから、彼らにまともにカメラを向けるとすぐに「モデル料」を請求される事になる。それでも一生一度ローマに来た観光客なら、ちょっとこんなモデルと写真とってみたいと思う気持ちは自然。
「いくらぐらい?1ユーロぐらいでいいかな」と思ってきくと、なぁんと「5ユーロ」とか言うんですよ!
一人ひとりで5ユーロも払うんじゃ割に合わないので、私は団体写真を撮る時に参加してもらう事にする。見目良さそうなところを二人みつくろったけれど、ううん、このお腹じゃ彼をカエサルともアウグストスとも呼びたくない。ヴァスペシアヌスぐらいがぴったりだな(笑)。兵士の方は、スパルタカスじゃかっこ良すぎかなぁ。
二人雇って団体料金15ユーロ。こんな費用はどこにも請求できないので私ののポケットから出しました。ただの団体写真よりもずっと楽しいでしょ?団体写真用にもっと安い料金で契約すれば、写真の販売促進になるんじゃないでしょうか、写真屋さん。