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中世のエクソシストの図
2007-05-14
成田発のJL便にてミラノ到着し、郊外のATAホテルクオーク泊の日。
翌15日見学したミラノのスフォルツァ城内博物館の一品についてです。
**

この古城内の博物館にグループが訪れるのは、ミケランジェロ最後のピエタ、いわゆる「ロンダニーニのピエタ」があるからである。他にもとても面白い品々が展示されているのだが、毎度ほとんど解説される事はない。あまりぃにもったいないのでそのうちのひとつをここにご紹介。

中世、誰もが悪魔の存在を信じていた頃。多くの病気もそういった忌むべきものを追い払う事によって治ると考えられていた。宗教家が今よりずっと現実的なご利益を発揮していたわけだ。

このシーン右に仰向けに気を失っている人があり、そこから中央の面白い顔をした「悪魔?」が出現しているのが分かる。左には御祓いをした聖人が光輪付きで立っており、その左には驚いて手を上げている尼さんらしき人々がみえる。要するにエクソシストですな。

こういったロマネスク彫刻は顔に大きな表現はないが、デフォルメされた手足や動きで多くを語ってくれる。イタリア・ルネサンスの華美もよいけれど、ロマネスクの味わいも是非。



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