次のツアーに参加していただく「こま通信」メンバーの方の顔合わせ説明会を行い、その後、銀座の某イタリアレストランで食事となった。
「いつもイタリアで食べているから、日本で食べてどうです?」と訊ねられるけれど、日本のイタリア料理だってレベルはかなり高い所があります。今日だっておいしかったです。この写真は鴨の胸肉。添えてある旬の筍を軽く焼いたものが日本的。ソースはマデイラ酒をベースにしてレーズンの甘さを加えている。
日伊で出されるイタリア料理の決定的な違いは何か?それはワインが欲しくなる味かどうか、という事だと感じている。いや、そんなにたくさん飲めない私がいうのもなんですが(笑)。
日本のイタリアンだってもちろんワインがあった方が引き立つのはまちがいない。しかし、「どうしてもワインがなくては」と思わせるほどではない。
もし「ワインがなくては」と感じさせる味になっているとしたら、日本の場合それは「ちょっと味が濃いね」とワインを飲まない人がコメントするに違いない。日本の料理は良くも悪くも淡白なものが多いから。
「ワインが欲しくなる味」が良いことなのかどうなのかは、それが提供される場所や人によるのだろう。日本人は欧米人に比べるとアルコールを飲む人は確実に少ない。それは食事の味に決定的な差異をうんでいるように思う。つまり、お酒をたしなむ人にとってのほうが、ヨーロッパでの食事はおいしく感じられるのではないか、という仮説です。