アビニョンには14世紀から15世紀にかけて法王庁が置かれていた。お金と権力の集まるところには、いろいろな文化が栄える素地もある。良きワイン倉もその産物なのかもしれない。
町から三十分ほどのシャトーヌフ・ドゥ・パプと呼ばれる地域にもたくさんの酒蔵がある。今日の昼はそこで試飲と共に。
村に入っていくと、ワインが造られている場所に共通した緩やかな丘が見えてきた。穏やかな日差しが低い葡萄の木の緑色の葉を明るく見せている。いくつも小さな石造りの城砦が見えている。
ワイン倉では熟成樽が詰まれた部屋を見せてくれた。13種類の葡萄を始めの二年間は別々の小さな樽に入れて熟成させ、二年後の状態によってブレンドをきめる。その後大樽に移してさらに発酵させるのだそうだ。
昼食の最初の皿がこのサラダ。オリープ、ズッキーニ、などのパテとカリカリガーリック味のパン。後ろに見えるのが白のシャトーヌフ・ドゥ・パプ。ここで造られるほとんどは赤ワインだが少量(このワイン倉では年間4000本ほどとのこと)の白も造っている。さわやかな辛口。後出だれたパワフルな赤よりもこちらの方が好ましく感じた。