トゥールーズの町の中心広場に面したホテルで目覚める。土曜日の朝ということで、たくさんの露店が出ていた。サン・セルナン教会のまえでもまさに「がらくた」市である。ほんとに誰が買うんでしょ(笑)。
9時から徒歩観光。紀元3世紀にこの町で殉教した聖セルナンをまつる教会はロマネスクのフォルムが美しい。しかし、回廊なども含めて多くはフランス革命中に大ダメージを受けたというのが伝わってくる。
ジャコバン修道院はもっと革命のダメージがあったところのようで、味わうべきは回廊、椰子の木のような梁の天井など、全て建物の「フォルム」自体であった。
この町のロマネスクの逸品を集めてあるオーギュスタン美術館は、コースには入っていなかったが、希望者で行く事にした。30分でも「自分の目で見ておく」事は重要なのである。ガイドもしていただいたので、より理解も深まり、短時間ながら貴重な見学となった。
※これらロマネスクの作品については、そのうち「世界の写真」に載せていきます。
昼食はこのあたりの名物という事になっている「カスレ」。簡単にいうと豚ソーセージと鴨肉を白いんげん豆のスープで煮込んだものという感じ。実際には表面にパン粉をかけてかりっと焼き上げたりもっと手をかけるのだそうだ。
食後バスで1時間半ほど走りカルカソンヌへ到着。
午後も徒歩の観光となる。外周わずか1.3キロの城壁都市。これはローテンブルグやアッシジといった町よりもよほど小さい。いちばん近い雰囲気は平原にできたレ・ヴォー(プロヴァンスにある崖の上の町)といった感じである。
城砦や教会、内部はやはりフランス革命期の大きなダメージを感じさせる。ここでも味わうべきは「フォルム」であろう。そしてその「フォルム」の中の最大の魅力がこの城壁。
夕食の後も少しがんばって城外からの夜景を楽しみに出た。