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オランダ対イギリス海戦
2006-12-18
スキポール空港から日本へ飛ぶときに楽しみなのが、アムステルダム国立美術館の別館である。たった一部屋の美術館だが、一部屋だからこそじっくりと作品と向き合う事ができる。

ひとつのテーマに沿って、いつもは目に留められることのない地味な作品に意味を与えていく解説がすばらしい。※こま通信日記の過去に書いたものを検索するには、この画面の虫眼鏡印「Search」に「スキポール」とでも入れてみてください。二件ほどあります。

今回のテーマは英欄戦争。17世紀、国内の動乱がおさまったイギリスがオランダの築いた海運ネットワークにまったをかけてはじまった争い。ニューヨークだってそれまではニューアムステルダムだったのだから、当時のオランダの力は周辺諸国から狙われるだけのものだった。3次にわたり英欄戦争は続き、結局英国が大英帝国への足がかりを得ていく事になる。

展示は当時の海戦の模様を描いた絵が主役となっている。実際にその戦いが行われている様をボートの上でスケッチしているものがある。世界最初の戦争リポーターだと評価される。

炸裂する砲弾、黒煙を上げて沈みゆく船。海に逃れる乗組員。漕ぎ出される小船。脚色はしてあるのだろうが、その一枚で海戦の模様を伝えきろうとする執念が見える。

この絵は拿捕された英国側の船が曳航されていくシーンである。船尾にあった英国の旗(白地に赤十字の聖ジョージ)が降ろされ、かわりにオランダ国旗がひるがえっているのが誇らしげである。

★以前はなかった日本語の解説板が設置されるようになり、たいへん分かりやすくなったので、ぜったいお勧めできます。ただし、解説文と写真が一部入れ替わっていたり・・・という間違いはありますが。

***
昼前成田到着の日でした。



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