11時40分発のネパール航空は無事定刻に離陸。
経由地の上海まで2時間ほどである。上海浦東空港ではターミナルではなく機内待機となった。ここまでは空いていた機内だが、けっこうな数の人が乗ってくる。
ネパール人の労働者かと思ったら、「尼泊尔」と中国語でネパールの国名の書かれたガイドブックを持っている。観光目的らしい。中国もアジアの中ではけっして貧しいだけの国ではなくなってきているのだ。
思い出すのはちょうど二十年前に始めていった外国が上海だった。にごった揚子江の支流、そしてそのまた支流の蘇州川。空港はまだ浦東ではなく虹口がすべてだった。
今やSFのようなタワーまで出来た川向こうの浦東地区は、当時一面の畑。まだ地下鉄も一本の橋もかかっていなかった。こんな空港が出来てリニアで中心部と結ばれるなんて、誰が想像できただろう。
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上海を出て約五時間ほど。無事にカトマンズ空港到着。
空港でVISAを取得する事になるので、日本から顔写真を用意してくる事になっている。と、あれ?自分の写真がない。パスポートに挟んでおいた筈のが、なぁ〜い。どうしょ〜…。
考えた末にバインダーにいつも挟んである自分のパスポートのコピーをそのまま貼り付けて出すことにした。これでダメなら日本の某身分証明書の写真のところを切ってはるしなかいかぁ。。。もし、こんなしょーもないことでVISA出してもらえなかったらどうしょー・・・と一瞬心配になった。が、やるしかない。
おそるおそる、でも、できる限りにこやかに、担当官に話しながら書類を差し出すと「これ、あなたね?」とそのコピーを指して質問したが、すぐに「OK,OK」と何事もなかったように処理してくれた。
ひょうしぬけ、ほっとする。
5cm×5cmの証明写真、じゃなくてもこんなんで通っちゃうんですね(苦笑)。