この肖像画は彼女が30歳少しの頃のものと思われる。
本人を目の前にして画かれたと考えられるから、かなり本人に似ているのだろう(あ、だからこそ似ていないという事もありますか《笑》)。
デュパン夫人は、ロワール川流域きっての美しい城とよばれるシュノンソー城に住んでいた。ルソーやモンテスキューもやってくるほどのサロンを催していたそうな。
時代は流れちょうどフランス革命にさしかかる。多くの貴族の城が民衆によって略奪される中、シュノンソー城には八十歳を越えた彼女が住んでいた。この城は彼女を慕う住民によって守られたという。
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この肖像画、20年ほど前に一度城から盗まれそうになったそうな。壁から持ち去られたけれど、どういうわけか城の入り口に置いてあったのを発見されたとか。持ち去られなくて良かった。
彼女はこの絵から受ける印象のとおりの人に好かれる人物だったのだろうか。彼女の肖像画、他にもあるのでしょうか?あれば見てみたいものです。