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袖擦れ合うも50円の得
2006-11-01
吉野家に入った。別に深い思いいれはない。牛丼が復活しているのならどんなものか試してみたい気持ちもあっただけ。
**
昼食時間はすっかりまわっていたが、カウンターだけの店内はけっこう混んでいて、私が座れた席も左右の椅子きっちり詰まっている。
私の座った席は、カウンターのところどころに置かれている割り箸や紅ショウガが遠かった。ちょっと手を伸ばせば届くがとりにくい。となりで食べている人の鼻先ににょきっと手を突き出さなくてはならない格好になる。
一人で入って、黙々と食べて出て行く吉野家の様なスタイルの店では客同士が話をしている声はあまり聞こえてこない。入ってから食べて払って出て行くまで、一言の言葉も発しなくて事がすませられる。
しかし私は無言で食べている人の前に手を伸ばすのはよくない気がした。それが当たり前だから、ひと言声をかけた。
「前、ちょっとすみません」
別に返答は期待もしていなかったけれど、その人は体をよけながら、「狭いですよね」と軽く返してくれた。まさに袖擦れ合う間隔で隣り合っていた他人との空間が、そのひと言だけで軽く感じられるようになった。
それから別に会話になったわけではない。
ただお互い黙々と食べる。そして、先に食べおわった彼は、店員になにか券を見せて「これ使えますか?」と訪ねた。
「大丈夫です、お使いになれます」
そうして支払って立ち上がったときに、ふと私のほうを向いて「これよかったら使ってください」と言った。残っていたもう一枚の50円割引券だった。
もしも私が割り箸を取る時、無言でにょきっと手を出していたら、きっとこういう言葉はかけてくれなかっただろう。
こういう事がきっかけで大きな仕事がまとまったり…(笑)はしないだろうけれどね。
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