この像はヴュルツブルグのレジデンツ前の噴水についている。
この町出身の世界的有名人三人の像のひとつである(あとの二人は中世吟遊詩人のワルター・フォン・デア・フォーゲルワイデと15世紀末の画家マティアス・グリューネヴァルトで)。
彼の顔は1822年に発見された彼自身の墓碑に刻まれたものをモデルにして出来ている。つまりほんとうの彼の顔に近いものであるはずだ。
リーメンシュナイダーは、現代まで残るかたちで自分の言葉をひとつも残していない。ただ彼の作品だけが彼の人となりを、五百年後まで語ってくれている。「残そう」というある種不遜な気持ちなどなかったのかもしれない。
しかし、もしかしたら明日にでも、リーメンシュナイダーの日記なんかが、古い家の屋根裏あたりから見つかると、それはそれでとても興味がありますね。