ひっそりとした小さな町、ガラルドン。
町の中心にある聖堂も外見それほど目を引くという事はない。
実に優雅なロマネスクのポーチが好ましいだけだ。
しかし、扉を押して中に入ると、聖堂一番奥・アプスの部分がひときわ明るい光を取り込んだ優雅な曲線を描いているのが目を惹く。
ミシュランによるとこの回廊は12世紀のものだそうだ。シャルトル大聖堂の古い部分と同じ時代という事か。しかし、ここの窓にはステンドグラスははまっていない。多分昔あったものは完膚なきまでに破壊されたということだろう。800年の風雪の前にはそれが当たり前で、シャルトルのように素晴らしく残されている事がいかに奇跡的なことか、よく分かる。
床には一度ばらばらに割られたと思しき墓石が組み合わされている。ここもフランス革命期には、かなりの破壊をこうむったに違いない。