パリ観光の一日は晴れた、気持ちのよい天気となった。
午前パリ市内観光、午後はベルサイユ、夕食は外のレストランで。
帰路、そのままエッフェル塔に行く方、セーヌクルーズの船に乗りにいく方々がある。
半分ぐらいに減ったグループとレストランからホテルへ帰る途中、おもいついて「せっかくだから、希望の方あればあまり行かない夜景観光へいきましょう」とアナウンスした。なんだかもったいない気がしたんです(笑)
そして、この写真の新凱旋門のある地区へ行く事にした。
ホテルを出たのは20時半をまわっていた。地下鉄を乗り継いでラ・デファンス終点のひとつ手前で下車する。地上に出ると遠くに小さな凱旋門が見える。そう、シャンゼリゼ通りの丁度後ろの延長線上にあたる場所に出たのである。
ここはパリとは言っても新開発地区。たくさんのオフィスビルが建ち並ぶ。しかし「人のすまない町は荒廃する」というパリ市の方針で、同時にたくさんの住宅の明かりも暖かく灯っている。
ある種、パリの重苦しい歴史から開放されたようなこの場所を体感すると、パリという町が「世界遺産」的な固定された場所ではなく、今もどんどん変化していく新しい町である事に気付く。きっと新たなパリへの感慨を得てもらえるだろう。
旧凱旋門の延長線上には、丁度倍の110メートルの高さを誇るグラン・アルシュ(「大きなアーチ」という意味なのですが、日本では「新凱旋門」と呼ばれている)がライトアップしている。内部や事務所や会議室。サミットの会合もこの中で行われた。
そばへ近づくほどその巨大さが暮れ残った空に聳え立ち、圧倒されるのだ。これが建設された1989年当時には話題になり、私もけっこう行ったものだ。今回は、何年かぶりの再訪であった。