朝9時、コペンハーゲンからの船はオスロ港に到着。
午前中はオスロの市内観光。
ムンクの「叫び」のある国立美術館、彫刻家ビーゲランの作品群がすばらしいフログネル公園、地中から発掘されたヴァイキング船の博物館、これらが見学場所である。
昼過ぎにホテルに入る事ができたが、その頃には本格的な雨になっていた。
「夕方にはこの雨がウソのようにあがって、明るい日差しがさしている、と良いです」ルームキーをお渡しするときに話した小松である。
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午後、自主実費オプションを催行。オスロにはまだまだ見所がたくさんある。希望の方8名と動くことになる。
ホテルから市電に乗り港へ、すばらしいフレスコで飾られた市庁舎を訪れ、船に乗ってビグドイ半島にある二つの博物館を訪れる。
ひとつは、この写真のコンチキ号博物館。
コンチキ号を計画したのはトール・ハイエルダールというノルウェー人の人類学者(?)である。ポリネシアと南米の文化的交流を証明するために、海流にのっていかだで漂流する事にしたのだ。
チキの神様が旗に描かれている。
あのディズニーランドの「魅惑のチキルーム」のチキである。
トール・ハイエルダールの冒険はしかし、これだけでない。北アフリカとカリブとの関連を立証するために、モロッコから大西洋へ出発した。エジプトの太陽神の名前から「ラー号」と名づけられて、二度の航海を試みている。
また、インド大陸とアフリカの関係のために、チグリス号での航海も成している。
こられ航海の実物を目の当たりにすると、だれしも旅する心をゆすぶられると思うのだ。
この博物館の目の前には、「フラム号博物館」もある。
これは20世紀の極地探査船として特別に建造された船である。
南極点いちばんのりのアムンゼンが使用した船として有名になった。
まんまい船体は数々の極地航海で何年も氷に閉じ込められたときにも氷圧に耐えて破壊されなかった。
ほぼ100年前、まだ飛行機がなかった時代の人類の探検を垣間見せてくれる。
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5時の閉館少し前に二つの博物館見学を終えて、今度はバスに乗って市内・駅前のホテル近くに帰ってくる。そのまま近くのレストランで夕食。
19時過ぎに表に出たところ、ほんとうにウソのように雨があがって明るい日差しが駅を照らしていた。