今回の《手作りの旅》で一番のラッキー、それは最終日にやってきた。
なんと帰路全員をUGしてもらえたのである。
なぁんと!小松まで含めてです。
《手作りの旅》は通常のパッケージとは違い、小松のひとつひとつの想いが結実したものである。どの《手作り》でも発想から実現まで最低半年はかかっている。今回もまた二年前のロードス島の旅からの念願をやっとかたちにできたものなのだ。
こういう願いをこめて造ったツアーであることを、ローマに到着した日のアシスタントのパオラさんには、しっかり理解してもらっていたようだ。
出発の日、空港のカウンターに、有効な「知り合い」のたくさんいる彼女はそれを覚えていてくれて、我々をUGしてくれるようにアレンジしてくれたのである。
混んでいて誰かをUGしなくてはいけない時、航空会社は誰をUGするか判断する的確な材料をもちあわせていない。そんな時にちょうどパオラさんの話と合致したのかもしれない。
そんな偶然がいくつもかさなってのラッキーなUGだったのだと、もちろん分かっている。
しかし、それでも、パオラさんが、私が信念をもって旅を作っていることを理解してくれていたからこそ、こういう結果があったのは事実ではないか。ほんとに感謝します。
UGの結果が嬉しかったのではない。
そうしようとしてくれたパオラさんの気持ちが、ず〜んときました。
※そういえば、以前の《手作り》ナイルクルーズでも、カイロ空港のアハメッドさんが同様なアレンジをしてくれたことがあった。ほんとにいろいろな人支えたれているのだと、近頃実感しています。
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お客さんとしてでも、ガイドさんとしてでも、運転手としてでも、おみやげ物屋さんとしてでも、どんな人であっても、かまわない。私は自分が信頼できる人と、良い仕事を、旅を、していきたい。
二十年近くの旅暮らしだが、今まで一回だけしか一緒に仕事をしなかった人も多い。
しかし、その一回だけの「人の縁」をどこまで生きたものにする努力をしていけるか、これをいつも考えている。
これこそが、自分にとって一番大切なものである。