彫刻家ジャンボローニャは1529年に現在はフランス領となったフランドルに生まれた。20歳代半ばごろにローマ経由でフィレンツェに出てきたそうである。
巨匠ミケランジェロは70歳代だが健在。
彫刻を志すものなら誰でもミケランジェロの影響を逃れられなかった時代に違いない。ジャンボーニャがイタリアへやってきた引力もここにあったのかもしれない。
長生きだったミケランジェロが1564年に死ぬと、ようやくジャンボローニャが活躍する時代が始まる。(この頃ミケランジェロはフィレンツェには居られなかったですが)
メディチ家の当主フランチェスコの像や、代表作「サビーネの略奪」などを製作する。
ジャンボローニャの死は1608年。
バロックの巨星となるベルニーニはこの時まだ10歳である。
ルネサンスのミケランジェロとバロックのベルニーニ。
このとてつもない巨人二人の生とうまく重ならずに活躍できたのはジャン・ボローニャの幸運だったのかもしれない。
フィレンツェのバルジェッロ美術館で表題の展覧会を見た。
会期は2006年6月15日まで。
ここでなくては開けない展開を見せてくれる展覧会でした。