浜松町駅から徒歩10分ほど。AZUR竹芝というホテルのバンケットルームよりの夜景。
三宅島に行く船が出るのがこの桟橋から発着している。そこを見下ろすビルの14階での新年会だった。
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年末に出た塩野七生さんの「ローマ人の物語第14巻《キリストの勝利》」を読み終わり、今度は1957年にジャーナリスト出身のモンタネッリが書いた「ローマの歴史」を読んでいる。
「ローマ人の物語」シリーズは今まで出たらすぐに読んでここまできた。非常に魅力的に書かれているが故に、自分のローマに対するイメージを占領されてしまう危険があると感じる。
もちろん、自分が訪れる際には自分自身の感じる事を最重要に置くのだが、意識的に他の本も読み込んでいく必要がある。見当違いな現場認識に陥らない為にも、多角的な史観を持たねばならない。
事ローマ史についてならば、古今に数え切れない程の本があるから不自由しない。
モンタネッリの「ローマの歴史」は1976年に翻訳出版されたもので、翻訳本らしい読みにくさがあり、初めて読んだ時にはぴんとこなかった。
しかし今回、塩野さんの「ローマ人の物語」と比較して読んでいくことによって、非常に面白くなった。
歴史の切り取りというのは、残された資料をどう取捨選択するかにかかっている。それによって描かれる人間像は高貴にも俗物にも変わってくるのだ。
歴史の一次資料を直接読む力のない我々に出来る最善は、できるだけ、いろいろな人の史観に触れていく事で、平衡感覚のとれた史観を持つ事なのだろう。