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女子十二楽坊を聴く
2005-12-23 天皇誕生日
縁あって、女子十二楽坊のディナーショーへいく事が出来た。
昨年紅白歌合戦に出たので日本でもいっきに知名度が上がっただろう。

最初の一曲が始まってすぐ感じた事は、彼女達はなによりも先ず演奏者だったという事。とにかく担当楽器が恐ろしく上手いのです。

中国人の辣腕プロデューサーがルックスも含めて人選したというから、いわばモーニング娘的ユニットかと思ったらトンでもない。ほんとうに本物の演奏家集団でした。

これはつまり、華やかな外見とは裏腹に彼女達がエンタテイナ的な要素はほとんど持ち合わせていないという事でもある。言葉の壁というのはあるのだろうが、MCもほとんど全く日本語を喋ろうという意識はなかった。これではバラエティ的な番組に出る余地はほとんどない。

デビューして三年弱。
今年アメリカ進出もして、これからヨーロッパ市場にも打って出ようとしている。中国の伝統楽器を使ってはいるが、音楽自体は西欧風ビートである。決して彼女達が習得してきた伝統音楽ではない。

これで長くやっていくのは無理があるのじゃないか?と私は感じる。つまり、「やらされている」コンセプトでいくならば、いずれメンバーがやりたい事とのギャップで行き詰まる事になると思う。

こういうユニットは、デビューして人気が頂点にある、勢いのある今が旬なのだ。

しかし、それは彼女達自身の力が落ちるという事ではない。
いつか、ミーハーな人気が落ち着いてきても、彼女達は個々にすばらしい演奏者なのは変わりがないのだから。

むしろ、「元女子十二楽坊」という肩書きになってからが彼女達の本番。本当に彼女達がやりたい音楽が出来る環境を得られるのだろうと思う。



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